南蛮寺とは、日本に建てられた教会堂の通称。天草では、1566年にキリスト教が伝来し、1638年の禁教令が出るまで、領主公認のもとキリスト教の洗礼を受けた人もたくさんいた。 そうした歴史背景があり、1586年に建てられたのが有明町上津浦の南蛮寺だが、1637年に起きた天草・島原の乱後、南蛮寺は壊され、正覚寺として建て替えられた。 1985年、正覚寺本堂の解体工事中に、本堂の下から「IHS」と刻まれた墓碑と十字の入ったカマボコ型のキリシタン墓石が発見され、南蛮寺としての実証がされている。 信仰の歴史を物語る歴史遺産である。
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